平野国臣
平野国臣像 福岡市

幕末歴史探訪が参考にしている幕末小説、海音寺潮五郎氏の作品を紹介します。
Last Updated: 20 November 2011

海音寺潮五郎(かいおんじちょうごろう) 明治34年(1901)〜昭和52年(1977)

歴史小説の第一人者、幕末ものは薩摩を題材としたものが主である。司馬遼太郎氏を非常に高く評価し、一方で池波正太郎氏を酷評したことは有名。鹿児島県出身。

『寺田屋騒動』

『寺田屋騒動』

文久2年(1862)伏見寺田屋にて、薩摩藩尊皇派らと蹶起中止を説得する島津久光の使者との間でおこった朋友相討つ惨劇。ここに至るまでの時代背景も詳しく語られているが、この事変のあと始末について、『田中河内介、その子瑳磨介、千葉郁太郎(河内介の甥)、島原藩士中村主計(かずえ)、秋月藩士海賀宮門の五人は、朝命で薩摩藩があずかることになった。薩摩でこれを、寺田屋組の二十一人とともに藩の汽船で国許に送ったが、その船中で、五人を斬殺して、死骸を海に捨てたのだ。殺させたのは、監督のために乗りこんでいた四人の目付であり、殺したのは寺田屋の同志であった。この命令が久光とその側近から出ていることは言うまでもない。残酷、無恥、いうべきことばを知らない。薩摩維新史上の大汚点である』、と糾弾している。

『西郷と大久保』

『西郷と大久保』

幕末薩摩藩が生んだ2大英傑、熱情至誠の西郷隆盛と冷徹智略の大久保利通。安政5年(1858)の西郷と月照の入水事件に始まり(時代背景の説明は更に遡っている)征韓論での決裂までを描いた歴史小説。

『江戸開城』

『江戸開城』

明治維新前夜慶応4年3月14日幕府の陸軍総裁勝海舟は江戸100万市民を悲惨な火から守るため、西郷隆盛と会見し江戸無血開城を取り決めた。この千両役者二人が対峙した歴史的二日間は、幕末動乱の頂点で実現した最高の名場面といえる。本大作は鳥羽伏見の戦いから彰義隊が敗れるまでを描いた歴史小説。

『幕末動乱の男たち』

『幕末動乱の男たち』

有馬新七、平野国臣、清河八郎、長野主膳、武市半平太、小栗上野介、吉田松陰、山岡鉄舟、大久保利通、三刺客伝(田中新兵衛・岡田以蔵・河上彦斎)について書かれている。